山口型放牧研究会


牛の放牧に関するQ&A

  1. どうして牛は雑草だけで大丈夫なのでしょうか?
  2. 毎日の管理はどんなことをすればいいのでしょうか?
  3. 放牧に関することはどこへ相談すればいいのですか?
  4. 放牧に必要な施設の経費はどのくらいでしょうか?
  5. 牛を飼った経験がありませんが放牧を実施できますか?
  6. 放牧を実施する前にチェックすることはありますか?
  7. 周辺環境に対する影響はあるのでしょうか?
  8. 牛の事故や脱柵による被害などは誰が負担するのでしょうか?
  9. 牛の輸送は誰が行うのでしょうか?
  10. 牛の放牧への馴致はどのように行えばよいのでしょうか?
  11. 牛の健康状態を見るポイントはどこでしょうか?
  12. 牛にとって有害な草がありますか?
  13. 放牧1頭当たりに必要な放牧面積は?
  14. 移動放牧のメリットは?
  15. 山口型放牧研究会はどのような活動をするのですか?

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1.どうして牛は雑草だけで大丈夫なのでしょうか?

 牛の胃袋の中には草を栄養素に変える微生物がたくさん住んでいるからです。牛の胃袋は4つもあり、ルーメンとよばれるもっとも大きな第1胃にはたくさんの微生物が共生しています。この微生物の働きにより人が利用することのできない草を醗酵し、栄養素として利用できる形に変えます。つまり、ルーメンの中に住む微生物が雑草をお肉や牛乳に変えているのです。

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2.毎日の管理はどんなことをすればいいのでしょうか?

@  電牧器が故障していないか
A  電牧線が切れて(たるんで)いないか
B  電圧は十分にあるか(漏電していないか)
C  飲み水が不足していないか(1日当たりの飲水量は図1のとおり)
D  牛が食べる草があるか
E  牛の様子がおかしくないか(草を食べて反芻するかどうかなど)

牛の管理で最も大切なことは、毎日の観察です。
毎日観察している人が「いつもと様子が違う」と感じた時は牛に異常がある時です。

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 3.放牧に関することはどこへ相談すればいいのですか?

 まずは、地元の市町村や農協に相談してください。
  なお、技術的な問題については農林事務所畜産部や県農林総合技術センター畜産技術部(畜産試験場)が支援しますので、初めての人も安心して実施してく ださい。

【市町村、農協、農林事務所畜産部】(放牧を始める前の調整)

放牧を実施したい場合
土地の貸借などの問題
放牧施設や放牧牛の貸し出し制度
環境問題などの地元調整

【県農林総合技術センター畜産技術部】(放牧実施後の技術的な課題)

放牧に関する技術的な問題
放牧牛の管理に関すること

 →関係機関の連絡先

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4.放牧に必要な施設の経費はどのくらいでしょうか?

電気や水の確保などの条件により異なりますが、1haに2頭放牧する場合の経費を示しておりますので、参考にしてください。なお、放牧施設や放牧牛の貸出制度もありますので、市町村又は農林事務所畜産部に相談してください。

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5.牛を飼った経験がありませんが放牧を実施できますか?

放牧牛管理の技術的なことは農林事務所畜産部が指導しますので、だれでもできます。また、各地域ごとに畜産農家のレンタル牛や施設のレンタル制度もありますので、市町村又は農林事務所畜産部に相談してください。
 牛が全くいない地域に対しては、畜産試験場の牛のレンタル制度がありますので、どこでもできます。

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6.放牧を実施する前にチェックすることはありますか?

放牧が実施可能かどうかの判断は、事前にチェック項目を記入の上、市町村又は農林事務所畜産部に相談してください。

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7.周辺環境に対する影響はあるのでしょうか?

耕作放棄地での移動放牧は、その土地にある草だけを牛が食べて排泄するため、自然の仕組みにあった理想的なものと考えられます。
 
なお、山口県では2頭をセットで30〜50aの耕作放棄地を移動する方式を推奨しており、この方式では過去3年間問題は発生しておりません。面積あたりの適正な頭数や期間を守ることで、環境への負荷をかけずに放牧を行うことができます。

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8.牛の事故や脱柵による被害等は誰が負担するのでしょうか?

 農家の牛は、ほとんどが家畜共済制度に加入していますので、牛の事故等はこの制度で対応できます。
 また、放牧牛が柵を越えて、近隣施設や人、農作物に被害を加えた場合の対応は、民間の損害保険会社の「施設賠償責任保険」により対応できます。 詳細については、農林事務所畜産部に相談してください。

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9.牛の輸送は誰が行うのでしょうか?

 牛の輸送は、通常は牛の持ち主が家畜運搬用のトラックで行ないますが、輸送費等が必要ですので、地元農協、市町村に相談してください。
 なお、畜産技術部の貸付牛は畜産技術部が運搬します

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10.牛の放牧への馴致はどのように行えばよいのでしょうか?

 舎飼いの牛を放牧する際は、環境の変化とともに餌の変化を伴うので少しずつ放牧に慣らしていく必要があります。 また、個人で放牧馴致が困難な場合は、畜産技術部で舎飼い牛を預かり、試験的に放牧馴致(約1カ月程度)を行って農家に返すことも実施しています。

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11.牛の健康状態を見るポイントはどこでしょうか?

牛は採食・反芻・飲水を行いながら1日を過ごします。この3つの基本行為のどれか1つでも行わないような時は、体調が優れない時と考えられます。
 毎日の観察からその牛の普通の状態をいち早くつかむことで、いつもと違う牛の変化にいち早く気づいてあげることができます。いつも反芻を行う時間に反芻もせずうなだれている時は要注意です。

【健康状態を見るポイント】

草を食べていること
糞が正常か
反芻しているか
立ち上がった際に背伸びしたか

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12.牛にとって有害な草がありますか?

牛は草が自然に生えている状態では、有害な草を死亡するほど食べることはありません。しかし、少量でも食べると死亡する危険な植物もありますので、放牧予定地が決まったら農林事務所畜産部に相談してください。

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13.放牧牛1頭あたりに必要な放牧面積は?

野草の種類によっても異なりますが、2頭1ヵ月30アール程度の面積が必要です。なお、厳密に知りたい方は農林事務所畜産部に相談してください。

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14.移動放牧のメリットは?

【畜産農家】

放牧中は、牛の世話が楽になります。
 ・
放牧中は、餌代や敷料代の削減ができます。
 ・低コストで子牛を生産することができます。
 ・牛舎から出る糞尿が少なくなります。
 ・放牧に牛を出せば、牛舎を広く使うことができます。
 ・放牧によって世話が楽になった時期に、冬に必要な粗飼料を作ることができます。

 
集落の人に牛を理解してもらうきっかけになります。

【耕種農家】
 
 ・耕作放棄地がきれいになります。
 ・イノシシの住みかとなっている耕作放棄地がきれいになることで、イノシシの被害が少なくなります。

【地 域】

集落全体の景観保全に繋がります。
 ・
牛のいる農村風景、家畜とのふれあいができます。

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15.山口型放牧研究会はどのような活動をするのですか?

 平成15年12月19日に設立された研究会で、肉用牛の放牧により遊休農林地の解消や農村景観の保全などを進めることを目的にした放牧に意欲的な農家や畜産関係者で構成しています。
 会費は徴収せずに各種の助成事業などを利用して次の活動を行います。

現地での放牧技術研修会の開催
 ・
山口型放牧シンポジウムの開催
 ・放牧に関する情報ネットワーク作り(ホームページの利用)
 ・山口型放牧マニュアルの作成
 
 なお、研究会の事務局は、(社)山口県畜産振興協会にありますので、ホームページの管理や会員相互の情報交換等を支援します。また、入会希望の方は、最寄りの農林事務所畜産部を通じて申し込んでください。

 

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